高名の木登り


・ 徒然草「高名の木登り」の現代語訳と品詞分解です。現代語訳と品詞分解を並べて記載しています。

・ 500個ほど有るといわれている重要語句はカラーで表示しています。150個ほど有るといわれている最重要語句には印を付けています。

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       [ 現代語訳・品詞分解・原文 ]

高名の木登り・徒然草 現代語訳・品詞分解・原文


       [ 詳しい解説 ]

高名の木登りといひしをのこ、人を掟てて、
掟(おき)て
木登りの名人といった男が、人を指図して、
・ いひ … ハ行四段活用の動詞「いふ」の連用形
・ し … 過去の助動詞「き」の連体形
・ 掟て … タ行下二段活用の動詞「掟つ」の連用形
☆ 掟つ … (基本)あらかじめ決めておく
          (文脈)指図する

高き木に登せて梢を切らせしに、
梢(こずえ)
高い木に登らせて枝を切らせたときに、
・ 高き … ク活用の形容詞「高し」の連体形
・ 登せ … サ行下二段活用の動詞「登す」の連用形
・ 切ら … ラ行四段活用の動詞「切る」の未然形
・ せ … 使役の助動詞「す」の連用形
・ し … 過去の助動詞「き」の連体形

いと危ふく見えしほどは言ふこともなくて、
危(あや)ふく
たいそう危険に感じられた間は何も言うことがなくて、
・ 危ふく … ク活用の形容詞「危ふし」の連用形
・ 見え … ヤ行下二段活用の動詞「見ゆ」の連用形
・ し … 過去の助動詞「き」の連体形
・ 言ふ … ハ行四段活用の動詞「言ふ」の連体形
・ なく … ク活用の形容詞「なし」の連用形

降るるときに、軒たけばかりになりて、
軒(のき)
降りる時に、家の軒の高さくらいになって、
・ 降るる … ラ行上二段活用の動詞「降る」の連体形
・ なり … ラ行四段活用の動詞「なる」の連用形


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「過ちすな。心して降りよ。」と言葉をかけはべりしを、
「失敗するな。注意して降りろ。」と言葉をかけましたので、
「かばかりになりては、飛び降るとも降りなん。
「これくらいになったら、飛び降りるとしても、きっと降りるだろう。
いかにかく言ふぞ。」と申しはべりしかば、
どうしてこのように言うのか。」と申しましたところ、
「そのことに候ふ。目くるめき、枝危ふきほどは、
「そのことでございます。目がくるくる回り、枝があやうい間は、
己が恐れはべれば申さず。
本人が恐れておりますから何も申しません。
過ちは、やすき所になりて、必ずつかまつることに候ふ。」と言ふ。
過失は、安心な所になって、きっといたすものでございます。」と言う。
あやしき下臈なれども、聖人の戒めにかなへり。
卑しく身分の低い者ではあるけれども、聖人の教えに合致している。
鞠も、難きところを蹴いだして後、
蹴鞠も、難しい所を蹴って抜け出した後、
やすく思へば、必ず落つとはべるやらん。
もう安心だと思うと、必ず落ちるとかいうことです。






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