天下水より柔弱なるは莫し


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 [ 現代語訳・書き下し文1 ]

天下莫柔弱於水・老子 現代語訳・書き下し文


     [ 語句・句法 ]

・ 柔弱なり … 柔らかくて弱いさま

・ 堅強 … 堅くて強いこと

・ 先んずる … 優れる

・ 易ふ … その性質を変化させる


 [ 現代語訳・書き下し文2 ]

天下莫柔弱於水・老子 現代語訳・書き下し文


     [ 語句・句法 ]

・ 垢 … 汚辱

・ 社稷 … 国家

・ 不祥 … 不吉

・ 正言 … 真理にかなった言葉




    [ 原文 ]

 天下莫柔弱於水。

 而攻堅強者、莫之能先。

 以其無以易之也。

 故柔之勝剛、弱之勝強、

 天下莫不知、莫能行。

 是以聖人云、

 「受国之垢、是謂社稷主。

 受国之不祥、是謂天下王。」

 正言若反。


    [ 現代語訳 ]

世の中に水ほど柔弱なものはない。

しかし堅強なものを攻めるには、水ほど優れているものはない。

水がその性質を変化させることがないからだ。

そこで柔らかいものが堅いものに勝ち、弱いものが強いものに勝つことは、世の中に知らない者はいないが、実行できる者はいない。

それゆえ聖人は、「国の汚辱を引き受けるもの、これを国家の主という。国の不吉を引き受けるもの、これを天下の王という。」と言うのである。

真理にかなった正しい言葉は、一見すると真理に反しているように見える。


    [ 書き下し文 ]

天下水より柔弱なるは莫し。

而れども堅強を攻むるは、之に能く先んずる莫し。

其の以て之を易ふる無きを以てなり。

故に柔の剛に勝ち、弱の強に勝つは、天下知らざる莫きも、能く行ふこと莫し。

是を以て聖人云ふ、「国の垢を受くる、是れを社稷の主と謂ふ。国の不祥を受くる、是れを天下の王と謂ふ。」と。

正言は反するがごとし。








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