季札剣を挂く


・ 縦書き、全漢字に読みつき、ひらがな

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 [ 現代語訳・書き下し文1 ]

季札挂剣 現代語訳・書き下し文


     [ 語句・句法 ]

・ 徐君 … 徐の国の君主

・ 上国 … 上位の国

・ 未〜 … まだ〜しない

   読み「いまダ〜ず」(再読文字)


 [ 現代語訳・書き下し文2 ]

季札挂剣・蒙求 現代語訳・書き下し文


     [ 語句・句法 ]

・ 宝剣 … 大切にしている剣

・ 解く … 身につけているものを取りはずす

・ 冢 … 墓

・ 尚ほ … やはり

・ 誰〜乎 … 誰に〜するのか

   読み「たれニカ〜や」(疑問)

・ 豈〜哉 … どうして〜するだろうか

   読み「あニ〜や」(反語)




    [ 原文 ]

 呉季札之初使、北過徐君。

 徐君好季札剣、口弗敢言。

 季札心知之、為使上国、未献。

 還至徐。徐君已死。

 乃解其宝剣、懸之徐君冢樹而去。

 従者曰、「徐君已死。尚誰予乎。」

 季子曰、「不然。始吾心已許之。

 豈以死倍吾心哉。」


    [ 現代語訳 ]

呉の国の季札が初めて使者として派遣されたとき、北方の徐君のところに立ち寄った。

徐君は季札の剣を好ましく思ったが、口に出してあえて言わなかった。

李札は心中でそれを感じたが、上国への使いであったので、まだ剣を差し上げなかった。

帰りに徐の国に到着した。徐君は既に死んでいた。

そこでその宝剣を解いて、それを徐君の墓の樹に掛けて去った。

従者が言うには、「徐君は既に死んでいます。それなのに誰に与えるのですか。」と。

季子が言うには、「そうではない。初めのときに私は心中で既に与えることを決めていた。どうして亡くなったからといって自分の心に背くだろうか。」と。


    [ 書き下し文 ]

呉の季札の初め使ひするや、北のかた徐君に過る。

徐君、季札の剣を好むも、口敢へて言はず。

季札心に之を知るも、上国に使ひするが為に、未だ献ぜず。

還りて徐に至る。徐君已に死す。

乃ち其の宝剣を解き、之を徐君の冢の樹に繋けて去る。

従者曰はく、「徐君已に死す。尚ほ誰にか予ふるや。」と。

季子曰はく、「然らず。始め吾が心已に之を許す。豈に死を以て吾が心に倍かんや。」と。








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