逢着

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・「逢着」は「ほうちゃく」と読みます。

・「逢」は「出くわす」という意味です。

・「着」は助辞です。

・「逢着」は「出くわす、行きつく」という意味です。


  [ 例文 ]

 ① 夏目漱石の文章から

 同じ英国へ来たくらいなら今少し学問のある話せる人の家におって、汚ない狭いは苦
にならないから、どうか朝夕交際がしてみたい。こういう望みがあるから、へー行きま
しょうとは答えなかったが、自分の望み通りの人で下宿人を置く処があるかそれがすこ
ぶる疑わしい。広い世界にはあるだろう。けれどもそれに逢着するのは難中の難事であ
る。


 ② 芥川龍之介の文章から

 蟹の握り飯を奪った猿はとうとう蟹に仇を取られた。蟹は臼、蜂、卵と共に、怨敵の
猿を殺したのである。――その話はいまさらしないでも好い。ただ猿を仕止めた後、蟹
をはじめ同志のものはどういう運命に逢着したか、それを話すことは必要である。なぜ
といえば御伽噺(おとぎばなし)は全然このことは話していない。




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