気色

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・「気色」は「けしき」と読みます。


・「気」は「ようす」という意味です。

・「色」は「きざし」という意味です。

・「気色」は「ようす、きざし」という意味です。

 本文には「申の刻下がりから降り出した雨は、いまだに上がる気色がない。」と書か
れています。いまだに雨の上がる様子はない、という意味です。


  [ 例文 ]

 ① 中島敦の文章から

(人間を襲っていた虎を射殺した場面です。)すぐに大人達は木から下りていった。私
達もそれについて下りた。雪の上では、獣もその前に倒れている人間も共に動かない。
私達ははじめ棒の先で、倒れている虎の身体をつついて見た。動く気色もないので、や
っと安心して、皆その死骸に近寄った。


 ② 芥川龍之介の文章から

 丁度その日は空もほがらかに晴れ渡って、門の風鐸を鳴らすほどの風さえ吹く気色
ございませんでしたが、それでも今日という今日を待ち兼ねていた見物は、奈良の町は
申すに及ばず、河内、和泉、摂津、播磨、山城、近江、丹波の国々からも押し寄せて参
ったのでございましょう。石段の上に立って眺めますと、見渡す限り西も東も一面の人
の海で、それがまた末はほのぼのと霞をかけた二条の大路のはてのはてまで、ありとあ
らゆる烏帽子の波をざわめかせているのでございます。




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