暇を出す

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・「暇を出す」は「ひまをだす」と読みます。


・「暇」の意味 ① 別れ

        ② 解雇、縁切り

・「暇を出す」は「使用人を解雇する、妻を離縁する」という意味です。

 本文には「その主人からは、四五日前に暇を出された。」と書かれています。主人か
ら四五日前に解雇された、という意味です。


  [ 例文 ]

 ① 岡本かの子の文章から

 Aはすぐほかの病院に移ろうと思ってBにいいつけた。しかしBはどうしてもそれを
承知しなかった。自分が身に引き受けて看護するから、ぜひともこの病院で手術を受け
てもらいたいとBはいい張った。Aから暇を出されながら、妙にAに心を引きつけられ
ているらしい姿を見ると、この場合AはBにしみじみとした愛を感じた。


 ② 芥川龍之介の文章から

(大金の調達をAが引き受けましたが…。)その翌日になって見ても、約束の金は届き
ません。二日目も同様でございました。三日目は、――この日は雪になりましたが、や
はり夜に入ってしまった後も、何一つ便りはありません。わたしは前にAの約束は、あ
てにしておらぬと申し上げましたが、店のものにも暇を出さず、成行きに任せていたと
ころを見ると、それでも幾分か心待ちには、待っていたのでございましょう。




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