今し方

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・「今し方」は「たった今、ほんの少し前」という意味です。


  [ 例文 ]

 ① 夏目漱石の文章から

 突然何者か表の雨戸を破れるほどたたく。そら来たと心臓が飛び上って肋の四枚目を
蹴る。何か言うようだがたたく音と共に耳を襲うので、よく聞き取れぬ。「婆さん、何
か来たぜ。」と言う声の下から「旦那様、何か参りました。」と答える。余と婆さんは
同時に表口へ出て雨戸を開ける。――巡査が赤い火を持って立っている。「今し方何か
ありはしませんか。」と巡査は不審な顔をして、挨拶もせぬ先から突然尋ねる。


 ② 芥川龍之介の文章から

「今日は。お父さんはもうお出かけかえ?」「ええ、今し方。――お母さんにも困りま
したね。」「困ったねえ、私は何も名のつくような病気じゃないと思っていたんだよ。」




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