・「かたをつける」は「方を付ける」と書きます。
・「方」は「それが最終的に落ち着くべき場所」を意味します。
・「付ける」は「くっつける」という意味です。
・「かたをつける」は「ものごとに決着・始末をつける」という意味です。
[ 例文 ]
① 岡本かの子の文章から
(料理の代金のツケがたいそう溜まっている客が、さらに料理の出前を注文してきた場
面です。女主人は「持っていっておやりよ。」と言います。)
年長の出前持ちが頭をもたげて言った。「そりゃいけませんよお嬢さん。暮れですか
らこの辺りで一度かたをつけなくちゃ。また来年も、ずるずるべったりですぞ。」
② 夏目漱石の文章から
僕が判然たる約束をしたとか、あるいは御嬢さんに対してすまん関係でもこしらえた
という大責任があれば、先生から催促されるまでもない。こっちから進んで、どうでも
かたをつけるつもりだが、実際僕はその点に関しては潔白なんだからね。
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