乱世の姦雄


・ 縦書き、全漢字に読み、ひらがな

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 [ 現代語訳・書き下し文1 ]

乱世之姦雄・十八史略 現代語訳・書き下し文


     [ 語句・句法 ]

・ 機警 … 臨機応変に知恵が働くこと

・ 権数 … 巧みに人を欺く策略

・ 任俠なり … 男気のあるさま

・ 放蕩なり … 行動が勝手気ままなさま

・ 行業 … 節操と学問

・ 郷党 … 郷里、同郷の人々

・ 覈論す … よく調べて評論する

・ 題品 … 物事の優劣の批評

・ 月旦 … 月の初めの日


 [ 現代語訳・書き下し文2 ]

乱世之姦雄・十八史略 現代語訳・書き下し文


     [ 語句・句法 ]

・ 何如〜 … どのような〜か

  読み「いかナル〜ゾ」(疑問)

・ 姦雄 … 悪知恵にたけた英雄

・ 賊 … 国家や社会の秩序を乱す者




     [ 原文 ]

 操少機警、有権数。

 任俠放蕩、不治行業。

 汝南許劭、与従兄靖有高名。

 共覈論郷党人物。

 毎月輒更其題品。

 故汝南俗有月旦評。

 操往問劭曰、「我何如人。」

 劭不答。劫之。

 乃曰、「子治世之能臣、乱世之姦雄。」

 操喜而去。至是以討賊起。


     [ 現代語訳 ]

曹操は若い頃から機転がきき察しが早く、権謀術数にたけていた。

男気に富み、気ままに振るまい、節操も学問も身につけない。

汝南の許劭は、従兄の靖と共に高名だった。

一緒に郷里の人物を精査し論評した。

毎月一日その優劣の評価を更改した。

それで汝南の風俗に人物評はなっていた。

曹操が行って許劭に尋ねて言った、「わたしはどのような人物か。」と。

許劭は答えない。

これを脅かした。

そこで言うには、「あなたは治世における有能な臣下、乱世における悪知恵にたけた英雄です。」と。

曹操は喜んで立ち去った。

その後、賊を討伐することを理由に立ち上がった。




     [ 書き下し文 ]

操少くして機警、権数有り。

任俠放蕩にして、行業を治めず。

汝南の許劭、従兄の靖と高名有り。

共に郷党の人物を覈論す。

毎月輒ち其の題品を更む。

故に汝南の俗に月旦の評有り。

操往きて劭に問ひて曰はく、「我は何如なる人ぞ。」と。

劭答へず。

之を劫かす。

乃ち曰はく、「子は治世の能臣、乱世の姦雄なり。」と。

操喜びて去る。

是に至り賊を討つを以て起こる。






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