[ 解説 ]
  
・題名 … 春暁(しゅんぎょう) 
・作者 … 孟浩然(もうこうねん) 
・詩形 … 五言絶句(ごごんぜっく) 
・押韻(おういん) … 暁、鳥、少 
・鑑賞 … 春の夜の気持ちよい眠りからうっすらと目覚めながら、昨夜の風雨で散ったであろう花のことを心配し、過ぎ行く春を惜しんでいる。
   
    [ 現代語訳・書き下し文・原文 ]
  
春暁 
春暁 
春の夜明け
  
春眠不覚暁 
春眠暁を覚えず 
春の眠りは、夜が明けたのにも気がつかない。 
・春眠(しゅんみん) … 春の眠り 
・覚(おぼ)ゆ … 気がつく
  
処処聞啼鳥 
処処に啼鳥を聞く 
あちらこちらで鳥のさえずりが聞こえる。 
・処処(しょしょ) … あちらこちら 
・啼鳥(ていちょう) … 鳥の鳴き声 
・聞く … 聞こえる
  
夜来風雨声 
夜来風雨の声 
昨夜は風や雨の音がしていた。 
・夜来(やらい) … 昨夜 
・声 … 音
  
花落知多少 
花落つること知る多少ぞ 
どれほどの花が散ってしまっただろうか。 
・多少 … どれほど(疑問)
   
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