静かに思へば


・ 徒然草「静かに思へば」の現代語訳と品詞分解です。現代語訳と品詞分解を並べて記載しています。

・ 500個ほど有るといわれている重要語句はカラーで表示しています。150個ほど有るといわれている最重要語句には印を付けています。

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       [ 現代語訳・品詞分解・原文 ]

静かに思へば・徒然草 現代語訳・品詞分解・原文


       [ 詳しい解説 ]

静かに思へば、よろづに
静かに思いにふけると、何事につけても
・ 静かに … ナリ活用の形容動詞「静かなり」の連用形
・ 思へ … ハ行四段活用の動詞「思ふ」の已然形

過ぎにし方の恋しさのみぞ、せん方なき。
過ぎ去ってしまった昔の恋しさばかりはどうしようもない。
・ 過ぎ … ガ行上二段活用の動詞「過ぐ」の連用形
・ に … 完了の助動詞「ぬ」の連用形
・ し … 過去の助動詞「き」の連体形
○ ぞ(係助詞・強調) ⇒ 結び:なき(連体形)
○ せん方なし … どうしようもない
・ せ … サ行変格活用の動詞「す」の未然形
・ ん … 婉曲の助動詞「ん」の連体形
・ なき … ク活用の形容詞「なし」の連体形

人静まりてのち、長き夜のすさびに、
人が寝静まって後、長い夜の慰みに、
・ 静まり … ラ行四段活用の動詞「静まる」の連用形
・ 長き … ク活用の形容詞「長し」の連体形
○ すさび … 気ままに行うこと

何となき具足とりしたため、
どうということもない身の回りの道具類を取り片づけ、
○ 何となし … どうということもない
・ なき … ク活用の形容詞「なし」の連体形
・ とりしたため … マ行下二段活用の動詞「とりしたたむ」の連用形
○ とりしたたむ … 整理する


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残し置かじと思ふ反古など破り捨つる中に、
残して置くまいと思う不用になった紙などを破り捨てる中に、

亡き人の手習ひ、絵描きすさびたる、
亡くなった人が字を書き散らしたり、絵を書き興じたものを、

見出でたるこそ、ただその折の心地すれ。
見つけだしたのは、ちょうどその当時のような気持ちがする。

このごろある人の文だに、久しくなりて、いかなる折、
現在生きている人の手紙でさえ、長い年月がたって、どういう場合で、

いつの年なりけんと思ふは、あはれなるぞかし。
いつの年だっただろうと思うのは、しみじみと感慨深いものだよ。

手なれし具足なども、
使い慣れた道具類なども、

心もなくて変はらず久しき、いとかなし。
無心で変わらないでいつまでもあるのは、たいへん悲しいものだ。






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